ベートーベン「弦楽四重奏曲第15番、16番」(ペンデレッキ弦楽四重奏団) [室内楽]
ベートーベンの弦楽四重奏曲第13、14、15番のうち、最初に作曲されたのはこの第15番だ。全5楽章のうち第3楽章が、病から回復した者の神への感謝の歌、というような副題が付けられ、比較的よく知られる。私も後期弦楽四重奏の中では、この曲に一番馴染がある。ペンデレッキ弦楽四重奏団は、ポーランドのペンデレッキ室内楽コンクールでペンデレッキ賞を獲得し、カナダ・オンタリオを本拠としている団体。名前からしてベートーベン?と思ったが、頑健な構成感で違和感なく後期ベートーベンの世界を描き出す。作曲家ペンデレッキも、日本で第9を指揮しているほどで、共感するところがあるのかも知れない。力感あふれる4つの楽器がぶつかり合うアンサンブルは、この団体の実力の高さを示していて聴きものだ。録音は極上。[MARQUIS]
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