オーベール「序曲、バレエ 希少曲集」(トミー・アンダーソン指揮エーテボリ・オペラ座管弦楽団) [管弦楽]
19世紀のパリの劇場音楽文化を代表するのが、現在ではほとんど忘れ去られているオーベール(1782-1871)だ。ここにはそういう滅多に演奏されない序曲とバレエ曲が収められているが、それらの何と楽しいことか!幸福で楽しく、短くて覚えやすいフレーズの繰り返しが多くて、現代でも誰にでも愛されそうだ。特に代表作でもある「ポルティチの唖娘」のバレエ音楽は、思わず「ブラボー」と叫びたくなる。オーベールの音楽は、それを心から理解する指揮者の手にかかるとまるで魔法のような魅力を発するが、アンダーセンの指揮は最高で、エーテボリのオケの演奏もこれ以上は望めないほど。ほとんどが世界初録音ないし初CD録音というが、信じられないほどの名曲揃いだ。[Sterling]
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