「12 Stradivari」(ジャニーヌ・ヤンセン:ヴァイオリン、アントニオ・パッパーノ:ピアノ) [器楽]
オランダ出身のヤンセンが、12のストラディヴァリウスで15曲の小品を弾いている。ストラディヴァリは、生涯に約1200の楽器を製作し、そのうち750が現存するという。全盛期は、クレモナ工房での1700年から1720年だ。その音色は輝かしく流麗な一方、深みがある。ここに収められた曲はどれもロマンティックなもので、その豊穣な音色が堪能できる。ヤンセン自身が使う1715年製のものでは、「エフゲニー・オネーギン」からレンスキーのアリアが演奏されており、さすがに聴きものだ。ヤンセンは以前のCDでは、1727年製の「Berrere」(やはり貸与品)を使っていた。私たちが聴く西洋クラッシック音楽なるものは、ヴァイオリンなしには生まれ得なかったことが改めて感じられる。[Decca]
コメント 0