神様のカルテ ~辻井伸行 自作集 [ピアノ]
チャップリンの永遠の名作「街の灯」を観て思うのは、「どんなに貧しくても心のきれいな人たちがいる」ということだ。 このCDのを聴くと、「何年も光のない世界に生きて、どうしてこんなに優しい気持ちになれるのだろう」とふと思う。共通する答えは、「人の愛情」だろう。
しかし「街の灯」にしても、主演女優を途中で変えて最初から撮り直すほどの完璧主義があるからこそ有名な最後のシーンの感動があるように、ここでも優しさを支えているのは完璧な柔らかい指のテクニックで、右手左手のあらゆるフレーズに至るまで感情が息づいている。
その一方で、優しい歌、歌、歌と続くこのCDを聴いていると、不思議な感情で心が満たされる反面、もっとキレの良いリズムも聴きたくなる。ショパンの曲にしても、半分は特徴あるリズムの舞曲だ。
新しく加わった曲を含めても、依然として「川のささやき」がいい。[avex]
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