ラモー「新しいクラヴサン曲集」(ピアノ:アレクサンドル・タロー) [ピアノ]
ラモーのクラヴサン曲は、バッハのチェンバロ曲が盛んにピアノで演奏されるのとは対照的に、ピアノではまず演奏されない。 しかしここでのタローによる演奏を聴くと、音がロマンチックで、心休まる優雅な調べが繰り広げられ、新しい発見をしたような気になる。今日の演奏は、作曲当時の奏法を復元する方に重きが置かれていて、それは現代人にとって新鮮な発見でもあったのだが、それとはまったく反対の方向にあるところが面白い。クラヴサンに比べてピアノはよりダイナミズムと感情表現に優れているので、それらを抑えながらも、やはり驚くほど近代的に響く。[harmonia mundi]
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