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シェーンベルク「グレの歌」(全曲)(アバド指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、イェルザレム(T)他) [声楽]

gurre.jpg(2枚組)

[目][黒ハート] ドイツ・ロマン派の最後に位置すると同時に、その後、無調を経て12音技法を開拓することにより20世紀の音楽に多大な影響を与えたシェーンベルクの初期の大作。独唱、合唱と巨大なオーケストラのために書かれており、このために53段の楽譜を特注したと言われる。大部分を20代半ばの時に仕上げていながら、既にドイツ・後期ロマン派の爛熟し完成した作風を示している。内容はヴァルデマール王とトーヴェの道ならぬ恋と、嫉妬した女王によるトーヴェの殺害、王の嘆きと、神による祝福を歌ったもの。全編が恋を歌った物語という点で、「トリスタンとイゾルデ」のオラトリオ版とも見れる。最後の壮大な混声合唱がもたらすカタルシスは、調性音楽による感情表現が頂点を極め、この先がないことを予感させる。アバドの指揮は明るく健康的なもので、語りは女声を使って効果を挙げている。[Grammophon]


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