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ベートーベン「ピアノ三重奏曲第7番『大公』」他(バイオリン:D.オイストラフ、ピアノ:L.オボーリン、チェロ:S.クヌシェビツキー) [室内楽]

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[目] 村上春樹の「色彩のない多崎つくると、彼の巡礼の年」に感銘を受けたので、海外で評判のいいという「海辺のカフカ」を読んでみた。そこでクラシックを聴いたことのないトラックの運転手が興味を持つのがこの曲だ。ベートーベンというのも、「大公」というのも意外な感じがする。ただし、そこでの演奏は百万ドルトリオ(ルービンシュタイン、ハイフェッツ、フォイアマン)で、かなり力の入った神がかった雰囲気を持っているから、幻想的な小説の雰囲気にマッチしてるかもしれない。この負けないほどに名手を集めた演奏は、かなり淡々としていて、この曲が後期ベートーベンへの入り口に立っていることを感じさせる。ここで中心となっているのはオボーリンで、磨かれた音色によるロシアの美音奏法が聴きものだ(それは、後のアシュケナージに見事に受け継がれている)。[EMI]


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