青春の輝き~上松美香 plays カーペンターズ [器楽]
(SHM-CD)
アルパ奏者の上松美香が、カーペンターズの有名曲を様々なミュージシャンとともに演奏している。生き馬の目を抜く音楽業界で活動するためには、最低限の競争心や闘争心は必要だ。でも、この優しい演奏からはそういうものは全く感じられない。何か自分が住んでいる社会とは別の心豊かな世界に入ったような感覚を覚えて、ジーンとする。本人も、長野から東京の高校に入ってうまくいかず、母親とパラグアイに渡ったという。きっとそこでは、価値観が根本的に違うのだろう。アルパの演奏は、楽譜を使わないせいかリズムに躍動感があり、「ジャンバラヤ」での安井源之新の打楽器も、南米人としか思えないほどの素晴らしいリズム感を見せる。SHM-CDの音がハッピーで美しい。特段のクラシックの要素はないが、売り場としてはクラシックだ。[UNIVERSAL]
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